『おめーらバスケかぶれの常識は俺には通用しねえ!!シロートだからよ!!』
バスケかぶれの私はスラムダンクが大好きで、新しいことに挑戦する時はいつもこの言葉を思い出します。
私は建設業界の常識は知りません。
今までやってこなかったことを始めるのをカッコ悪いとも思いません。
おっと、本題に入る前に少しばかり私の昔話を。
私は学生時代から建設業界に関する学校に行っていた訳でも、学校を卒業してすぐに入社した訳でもありません。大学では管理栄養士を取得しました。その資格を活かして就職するのかと思いきや両親も目が飛び出るぐらいビックリの全く別業界に就職。その会社ではサラリーマンとしての礼儀作法はもちろん、50人規模の店舗業務を円滑に進めていくための仕組みづくりを徹底的に学び実行してきました。輝かしい話ではありません。周りからは煙たがられ先輩からは冷たい目で見られてきました。輝けたのは退職するまでの最後の少しの間だけではないでしょうか。
そんな自分のことを必要としてくれたのは他でもありません、社長である父親です。
「結局父親が社長で後継として決められた道やん」と思われるかもしれませんが、決してそうではありません。
その理由は主に二つ。
一つ目、親父の会社に入り仕事をする気は全くなかったこと。
二つ目、親父は私が跡を継ぐ器でないと判断したら認めてくれないこと。
それに、父親が築き上げてすでにある程度の形が決まっているものを生半可な気持ちで触ってはいけません。
そこに対しては最大のリスペクトと覚悟を持って挑戦するべきであると心から思います。
怖さとワクワクが同居する毎日を過ごしていく中で、以下のような確固たる考えができてきました。
『建設業無くしてこの国のインフラは成り立たない』
生きていて普段歩く場所を思い出してみて下さい。
泥がぬかるんんで歩けない場所はありましたか?あらゆる場所が綺麗に舗装されていませんでしたか?
そんな当たり前の世界は当たり前ではなく、誰かが整備してくれていたんだなんて考えもしませんでした。
そして自分がその仕事に直接的に携われることを誇りに思います。
この誇りある大事な仕事を守っていくための、社員としての心構えと役員としての心構え。
社員としては、単純にどれだけこの会社に利益が残せるかを考える。自分がこの現場の仕事に対して効率を考えやり方を工夫し、安全かつ迅速にこの現場を収めることができれば会社にどれだけの利益を残すことができるのか。シロートだからこそ現場に出て自分の身を持って学ぶべきだと考えています。
それと同時に役員としての脳みそもフル回転させます。この会社に残せた利益をどう使うか。どのように再投資を行い未来の利益に対してアプローチをかけられるか。現場で学んだことを次は机の上で考えて次への一手を打つことを考えています。
未来にどのような革新的な技術が出来上がっているかは分かりません。ただ一つ確かなのはこのままでは危ないということ。
建設業界がこのまま衰退していき技術も人手も足りない事態になるとどうでしょう。家や建物は建てられない、道はガタガタ、新たなインフラは作れない…
そんな日本は国としての魅力を失い今よりももっと経済衰退国になる恐れがあるでしょう。
ただ、逆に言えばチャンスでもあります。
今から新規参入するには障壁が高く魅力のない業界だと思われているからこそ、現在既に実績がある会社にとっては自分達の手を広げていけるチャンスです。
実現のためには自分達だけが潤っても意味がありません。業界全体が潤う必要があります。
まずできるのは自分達と共に近くで働いてくれてる方々に還元していくこと。
そしてその波の広がりを大きくしていきたいと考えています。
小さな会社ですが、水面に落ちる水滴のような存在になれるよう努めてまいります。